Kan拡張は関手圏の随伴を与える


drive.google.com

5月12日にKan拡張ゼミをしました。今回はそのゼミで学んだことを記事にしようと思います。(次回は6月9日に京都大学でやるので興味がある人はどうぞ)

 

Kan拡張ゼミでは「可能な限り最短でKan拡張に到達する」というpdfを読みました。Kan拡張以前の話は知っている話だったので実際はKan拡張と普遍随伴を理解するゼミでした。

 

ゼミでは極限とKan拡張の関係やKan拡張が存在すれば関手圏の随伴が得られることや各点Kan拡張での計算や普遍随伴などが学べました。普遍随伴の章では強そうな主張が多かったのでもう少し遊んでみたいと思います。

 

ゼミの振り返りはこの辺にして本題のKan拡張は関手圏の随伴を与えるという話に入りましょう。

 

今回証明したことにより集合を離散圏と見なしたもの、その間の写像fを関手と見なしたもの、圏2={0→1}で良い感じにKan拡張を考えるとf^-1:P(X)→P(Y)は左随伴と右随伴を持つことが分かります。したがって、f^-1は極限と余極限と交換することが分かりました。